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女性労働者の賃金処遇に関しては、契約の自由も男性労働者との関係では、賃金差別で違法という労働基準法第四条の実定法の修正が入る可能性がありますので、注意する必要があります。
とくに、雇用形態の違いを籍口した男女差別と主張される可能性があります。
最後に、専門能力を有する者を一定期間利用するための期間雇用であれば、正社員より高い賃金が設定されることも多く、また契約締結時においても当事者間の自主的平等の力関係が背景にあるといえますので、とくにその当該労働契約の内容に異論をはさむ必要はないと考えます。
以上のように、各性質ごとに吟味した場合、期間雇用者の契約で不合理な点が承られるケースーパー、正社員と同一業務に従事して同一の労務管理を受けながら身分保障も薄く、また賃金も低いという場合ではないかと考えます。
期間雇用列者の時間外労働・休日労働「時間外労働」は、前に説明したように、終身雇用制という長期雇用システム下で正社員の人件費が固定費化したことにともなって、正社員に対する経営施策を柔軟に行使するために生まれた一つの手法といえます。
また、この時間外労働は、一つの雇用調整方法にもなっており、正社員に対する労務管理方法といえます。
そこで、就業規則に命令権を規定することによって、使用者が正社員に対する時間外労働の業務命令権を確保しているのが一般的です一方、期間雇用者の時間外労働については、季節的な受注に対応する期間雇用者で互いに労働契約にメリットを有しているような事例以外は、正社員と異なる取扱いをすべきだと思います。
期間雇用者に時間外労働をやらせるべきではないとまではいいませんが、時間外労働については、そのつど期間雇用者の同意(個別的同意)をとり、正社員に対する業務命令とは違った方法をとるべきだと思います。
なお、休日労働についてはより慎重に対応すべきです。
くし、短期間の賃金としては、正社員よりも同等ないし高いものを支払うことによって合理的な運用を考えるのも労働契約解消の場面を想定すると意味があると思います。
期間雇用者の有給休暇労働基準法は、労働者の健康で文化的な生活の実現と、労働力の再生産という目的で、一定年数の勤続および一定日数の勤務に対する報償として有給休暇を付与することにしています。
現在は、労働者が入社後六カ月間勤務し、その間の全労働日の八割以上出勤すれば、一○日の有給休暇が発生し、その後一年ごとに一労働日が加算された日数の有給休暇が発生しますが、その総日数は二○日を限度としています。
ですから、期間雇用者の雇用期間が六カ月以下の場合は、有給休暇は発生しないことになります。
しかし、この雇用期間が更新された場合は、雇用期間が継続したことになり、六カ月を超えた場合に有給休暇を付与しなければならないか問題となります。
この点については、その契約期間がいったん終了し、次の契約が新たな契約であると評価されるような特別の事情がないかぎり、労働基準法の有給休暇の付与に関する継続勤務については、肯定されることになります。
そこで、企業では契約を更新する際、当初の契約期間満了日から一日ないし一週間、極端な場合は一○日以上間隔をあけて次の期間雇用を行うなど苦心しているようですが、客観的に雇用継続の意思が認められる場合には、その契約の間隔が何日であろうと関係なく、継続雇用と評価されると思います。
継続勤務が遮断されるのは、当初の契約について真に当事者間で期間満了の終了が認識された後、たまたま他の労働者が退職し、労働力不足により再度、新たに契約期間が終了していた期間雇用者と労働契約を締結したような場合であると思います。
次に、六カ月の期間雇用について、更新が重ねられた場合の有給休暇の付与問題について考える必要があります。
労働基準法では、六カ月を経過した時点で、八割以上の出勤日数があれば、次の一年間について一○日の休暇を付与することになっています。
そうすると、六カ月の契約更新の場合、五日の休暇を付与し、さらに六カ月の契約更新をした場合、五日の休暇を付与すればよいかが問題になります。
しかし、実定法である労働基準法の条文からは、当初の更新の際、一○日の休暇を付与する義務があるといえます。
で10日の有給休暇発生・使用可能契約に期間の定めがあれば、期間満了とともに契約が終了するのが原則です。
この原則を期間雇用契約に携わる人は強く肝に命じるべきだと思います。
そして、本来であれば、契約期間の定めがなければ、原則としていつでも契約が解消することができ、契約期間の定めがあれば、その契約期間中は原則として解消することができません。
したがって、身分保障の面からいえば、契約の法理論を前提とするかぎり、契約期間の定めをしていない正社員よりも、契約期間の定めがある期間雇用者のほうが厚く保護されているということになります。
できるかということについても、やはり無理だといわざるを得ません。
期間雇用者が当初の更新の期間(六カ月)に一○日使用することを制限できる方法はありません。
一○日使用された場合は、次の六カ月間は休暇がゼロという取扱いになると思います。
そこで、休暇の関係だけからいえば、六カ月の期間一屋用後、一年の契約更新を行うという方法がベターということになります。
極端な例をあげると、二カ月の契約期間の更新を重ねていた場合、四回目の二カ月の契約時に一○日の有給休暇が発生し、その使用が可能になります。
ところが、日本の雇用慣行である終身雇用制が、正社員に対して長期雇用システムを確立し、裁判所も使用者の解雇について、解雇権濫用の法理の適用を判例化したことにより、事実上、解雇不自由の実務体制がとられることになりました。
これにより、期間がくれば契約が終了する期間雇用者よりも、正社員のほうが身分を保障されることになったのです。
正社員に対して長期雇用システムを確立したことにより、雇用の調整弁として雇用されることになった期間雇用者、すなわち常用的臨時工について、契約当初から継続雇用の期待をもたせるような言動がなされており、現実に契約期間が何度も更新されて長期雇用化した場合に、各契約満了ごとに契約は終了するという法解釈上の原則を貫くことに疑問がもたれるようになりました。
そのような場合には、契約更新拒絶について解雇権濫用の法理が類推適用され、解雇手続きと解雇理由が要求されるという判例が承られるようになったのです。
しかし、これはあくまでも例外的な取扱いと考えるべきです。
契約が更新されたとしても、各期間契約はおのおの独立したものであり、その期間が満了すれば当然、契約は終了するものです。
契約期間が更新されたという事実があるからといって、当然のごとく解雇権濫用の法理が類推適用されるわけではありません。
ちなみに、パートタイム労働法による指針は、パートタイマーを期間の定めのある契約の更新によって一年を超えて引き続き使用してきた場合には、契約を期間満了により終了させるためには少なくとも三○日前に予告するよう努めるべきであるとしています。
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